Q:手術中に執刀医が交代することはある?

A:局面に合わせて執刀医と助手が交替して手術することはある

 医療ドラマなどで、手術をしている執刀医が交替するシーンを見たことがある人もいるかもしれない。手術は1人の医師が担当するのではなく、一般的に執刀医、第1助手、第2助手の2~3人で担当する。第1助手は「マエダチ」と呼ばれ、執刀医の対面に立って執刀医の動きをサポートする。

「執刀者と第1助手が交替することは、日常的によくあります。例えば執刀者が若手医師で、第1助手が指導的立場の場合、高度な技術が必要とされる局面などでは、交替します」(福長医師)

 腹部や胸部を開けたり閉じたりする作業だけ若手医師が担当し、がんを切除する局面では指導的立場の医師が執刀することも多い。

 麻酔科医は基本的に1例の手術を主に1人が担当するが、手術が長時間に及ぶ場合は、交代することもある。

「申し送りなどで最初の麻酔科医と次に担当する麻酔科医が重複する時間帯がありますが、責任範囲は明確にします」(横田医師)
(文/中寺暁子)

≪答えてくれた医師≫
がん研有明病院 副院長・麻酔科部長 横田美幸 医師
がん研有明病院 消化器センター長 福長洋介 医師

※週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2020』より

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