しかしこういった努力がいま、入国手続きの足を引っ張っている。新型コロナウイルスの感染拡大のためだ。入国時には、「過去2週間、どこにいたか」と何回も聞かれる。入国審査レベルではわかるのだろうが、水際対策は飛行機を降りたときや、通路の途中でも行われる。パスポートにスランプがあれば目で確かめることができるのだが。
先日、タイを出国したが、指の指紋のスキャンも一時的にやめていた。ウイルスが指から指へ移ってしまう可能性があるからだ。「今度こそは」と何回も手を洗っていたのだが……。
世界の空港は、増える渡航者の出入国審査をスムーズに行う努力を重ねてきた。しかし新型コロナウイルスの世界規模での感染拡大は、国を越えた人々の往来が一因でもある。なかなかうまくいかない。