■ダントツはもちろん新幹線だが……?
2020年3月改正ダイヤを調べた表が「表1」である。
最速は、いうまでもなくダントツで新幹線で、博多~東京間の「のぞみ64号」の224.2キロ/hが首位となった。「のぞみ」の最高速度は300キロ/hだが、320キロ/h運転を実施している東北新幹線「はやぶさ」のもっとも速い表定速度は4号の217.7キロ/hで首位には届いていない。
この「はやぶさ4号」は新青森~東京間の運転で、北海道新幹線に乗り入れていないため上位にランキングできるが、北海道新幹線は青函トンネル内の最高速度が在来線並の160キロ/hに抑えられており、全体の表定速度に影響を及ぼしている。そこで、東北新幹線区間に限ってみると、「はやぶさ7号」などが226.2キロ/hを記録。ただし、列車は東京~新函館北斗間の運転なので参考記録ではある。
一方、意外な健闘をしているのが九州・山陽新幹線「みずほ」。「みずほ603号」は新大阪~鹿児島中央間810.5キロを3時間41分で走破し、表定速度は220.0キロ/hに及んでいる。山陽新幹線区間こそ300キロ/h運転が可能だが、九州新幹線内が260キロ/hに抑えられていることを考えると立派な数字といえるかもしれない。
なお、東北新幹線盛岡以北と北海道・北陸・九州新幹線は「整備新幹線」のため最高速度は260キロ/hに抑えられている。もし、速度向上が実現すれば、ランキングも大きく変わる可能性がある。
■北陸・北海道勢強し!
在来線(表2)では北陸本線が強さを見せた。トップは大阪~金沢間の「サンダーバード」で、37号が同区間267.6キロを2時間31分106.3キロ/hで快走、表定速度106.3キロ/hをマークしている。「サンダーバード」はほかに9、10号が104.2キロ/h、49、14号が103.5キロ/hで、号数ごとのランキングでは上位を占拠する勢い。
次点は日豊本線の「ソニック」で、17、26、30号が博多~大分間198.5キロを2時間01分で走破し98.4キロ/hを記録。同じく97.6キロ/hが21号など4列車がそれに続く。
3位は再び北陸本線がランクインし、福井~金沢間の「ダイナスター」3往復のうち1号など3本が97.9キロ/hと「ソニック」に肉迫している。