(図1)直子さんの朝活
(図1)直子さんの朝活
(図2)ルイさんの朝活
(図2)ルイさんの朝活
(図3)愛さんの朝活
(図3)愛さんの朝活

 感染症拡大防止のため、もはやビジネスパーソンの日常になりつつある在宅勤務。通勤がいらないぶん、お寝坊する人が多いのかと思いきや、実態は違うようだ。在宅勤務中の朝時間の活用法をご紹介。

 外資系メーカーの事務職に就く直子さん(39・仮名)は、新型コロナの影響で、在宅勤務を始めた。朝起きたら朝食を食べ、近所に外出できるほどの洋服に着替え、朝8時50分の始業に備える。通勤がないぶん起床は遅めかと思いきや、なんと朝5時半。実に、始業の3時間も前に起きている(図1)。

 夫と2人暮らし。子どもはいないから、お弁当をつくる必要も、保育園への送りも必要ない。そして、5時半という起床時間は、出社していたころと同じだという。

 いったい、なぜ?

■消えた通勤時間で、気持ちに余裕を

 直子さんは5時半に起きて、まず朝食を準備する。その後、Youtubeを見ながらラジオ体操と筋トレを行って着替え。6時から英語学習をスタートし、1時間の勉強を終えた7時から朝食を食べる。ご飯は決まって、パン、ヨーグルト、ほうじ茶の3種類。その後、洗濯とお昼ご飯の準備を済ませて、8時50分の始業を迎える。

 しかし、消えた通勤時間はどこへ?

「英語学習の時間を増やしました。そして、お昼ご飯の下準備と洗濯も、始業前にできるようになりました」

 在宅勤務といえど起床時間は変えず、浮いた通勤時間を学習や家事に当てているという。

「やりたいことを朝に終えられると、気持ちに余裕ができる。通勤のストレスがないぶん、穏やかに仕事を始めています」

 職場より集中して仕事ができるし、週末前の疲労感も減った。自宅には十分な勤務スペースがないなどの不満もあるが、これからもリモートワークを続けたいという。

 当社ではこの4月、都心のビジネスパーソン62人に、在宅勤務に関するアンケートを行った。すると、朝時間の活用法を教えてくれた人のうち、実に6割弱が始業の2時間以上前に起きていることがわかった。残りの4割も、ほとんどが1時間前には起床して朝ごはんを済ませるなど、余裕が見られる。みなさん、通勤しなくていいのに、意外に規則正しい。

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夕飯の買い物も朝のうちに