今シーズン、巨人での契約最終年を迎える野上亮磨 (c)朝日新聞社
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 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、開幕の見通しが立たない今年のプロ野球界。だが、昨年セ・リーグを制した巨人を率いる原辰徳監督は、リーグ連覇と8年ぶりの日本一への意欲は失ってはいないはず。その巨人が昨季、“強さ”を取り戻した理由の一つに、丸佳浩を筆頭にした総額50億円の大型補強があったことは言うまでもない。

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 このような巨人の補強は、FA制度が導入された1993年以降、長きに渡って続けられ、日本一となったシーズンだけを振り返っても、長嶋茂雄監督時代の1994年は落合博満が4番に座り、2000年と02年の日本一の際には、工藤公康、江藤智、清原和博、前田幸長らが在籍。2009年は小笠原道大とラミレス、2012年は村田修一が打線の中軸を担った。しかし、その成功の陰で、野口茂樹が2006年から在籍3年間で32試合1勝1敗、防御率4.73、門倉健が2007年から在籍2年で23試合1勝7敗、防御率5.28に終わるなど、失敗例も数多くある。そしてその事実は、この5、6年にも当てはまる。

 2014年に巨人にFA加入した大竹寛は、昨季の復活劇もあって目下奮闘中で、翌2015年に加入した金城龍彦(在籍1年:36試合、打率.233、1本塁打、10打点)と相川亮二(在籍3年:106試合、打率.264、4本塁打、24打点)は、キャリア晩年での加入という条件の中で、一定の存在感を示した。

 だが、2017年に加入した森福允彦は、新セットアッパーとして期待されながらも、開幕7試合で0勝2敗、防御率5.40と打ち込まれ、最終的に移籍1年目は30試合で1勝3敗6ホールド、防御率3.05と期待値以下の成績。翌年以降は出番を与えられることも減り、2018年は2試合で0勝0敗0ホールド、防御率13.50、2019年は7試合で0勝0敗3ホールド、防御率6.23の成績に終わった。ソフトバンク時代に見せた伝説的なピッチングを、東京ドームで披露することができないまま、戦力外通告ののちに現役引退となった。

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活躍できないまま契約最終年の選手も…