一方、桑原医師は病院ごとの治療の歴史に着目する。
「その病院がアブレーションを長くやっているかどうか。かつて、アブレーションはあまり高くない成功率と比較的高い合併症率のために、薬物療法で治らなかった後の第2選択として位置していました。しかし2018年に改訂されたガイドラインで第1選択と位置付けられたことからもわかるように、この十数年でアブレーションの成功率と安全性は劇的に改善しています。それはナビゲーションシステムの整備だけでなく、医師の間でノウハウの蓄積と継承がおこなわれてきたからでもあるのです」(桑原医師)
ガイドラインは日本循環器学会のホームページで見ることができる。(文/白石圭)
≪取材した医師≫
湘南鎌倉総合病院 循環器科 部長 村上正人 医師
東京ハートリズムクリニック 院長 桑原大志 医師
※週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2020』より