(ここで、同席していた天龍プロジェクト代表・娘の嶋田紋奈さんが割って入って)「この人(天龍さん)、こう言っていますけど、その後、自分が飲んで帰ってくると、毎回そうめんを食べていますからね」
うん……(苦笑)。女房に大文字関の話をしたら覚えてくれていてね。今はあまり飲みに行かなくなったけど、10年前くらいまではいつも用意してくれていたよ。大文字関は俺の人生でも非常に印象に残っている人で、彼から受けた影響も「宝物」と言えるだろうね。飲んだ後にそうめんを食べるようになったことも含めて(笑)。
こうして振り返ってみると、俺にとっての“宝物”は物じゃなくて、いろいろな人との出会いや経験したことなんだとつくづく感じる。それに、家族が見守ってくれて、何かにつけてテイクケアしてくれることも俺の宝物だ。プロレスでも「トロフィーを獲って思い出を増やそう!」という気持ちで頑張って突き進んだ過去があって、その姿を見ていてくれたからこそ、家族やファンが今日の天龍を大事に扱ってくれていると思うし、そんな今の状況がすごく嬉しい。
そして今、コロナ禍の状況の中で一生懸命働いている人がいて、その姿を子どもたちが見ているわけだ。将来、その子どもたちが「あのときの日本人は一生懸命だった」って言ってくれる日がきっと来ると思うよ!それがまた宝物になるわけだ!
(構成・高橋ダイスケ)