来日前に台湾でかなりの実績があったものの、日本では全くダメだったルイス(巨人)は、再び台湾に戻って活躍したパターンだ。台湾プロ野球で高打率をマークしたことから“台湾のイチロー”として期待され1997年に巨人に入団したが、39試合の出場で打率.237、0本塁打、14打点と低迷。守備でもエラーを連発し、今でも巨人の“ダメ助っ人”として必ず名前が挙がるプレイヤーの一人である。

 だが、巨人を退団した翌年の1998年には、台湾(高屏雷公)で首位打者、打点王、ゴールデングラブ賞を獲得。その後2001年には韓国プロ野球でもプレーし、サントスという登録名で打率.310、26本塁打、107打点の好成績を収めている。

 ルイスと似たような経歴をたどった選手としては、2003年に巨人入りしたラスも挙げられる。ラスは韓国で前年に16勝(8敗)を挙げ、先発ローテ入りを期待され巨人と契約を結ぶも、3勝4敗、防御率4.14と思ったほどのパフォーマンスを見せることが出来ず、1年の在籍で退団となった。

 そして、2004年に韓国の斗山に舞い戻ると、リーグトップの17勝(8敗)、防御率2.60の好成績をマークし、翌年には楽天に入団し2度目の来日を果たす。しかし、ここでも3勝9敗、防御率6.33と日本の野球には適応できずに終わったが、2007年には台湾のLa Newで12勝(5敗)を挙げるなど、日本以外のアジアでは素晴らしい投球を見せている。

 このように日本のプロ野球では苦しんだが、アジアの他のリーグでは好成績をマークした元助っ人は多い。特に日本では悔しい思いをした選手が韓国で活躍するケースが目立っており、今後もこういった流れは続いていくのではないかと予想される。