鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
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 放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、保育園の自粛要請で息子と家で過ごした2カ月を振り返ります。

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 都内で外出自粛要請、緊急事態宣言が出てから、生活が一変しました。息子、笑福は来週で5歳。保育園に通わせて頂いているのですが、ある時から保育園から「自粛要請」が。「家で面倒見れる人はなるべくそうしてください!」ということですね。4月上旬から笑福を休ませています。そして、うちの保育園は、ようやく「自粛要請」が解除され、通常保育に戻ります。なので、あと数日後に、息子は保育園に通う日々に戻ります。
 
 息子笑福が生まれて約1年、僕のメインの仕事である放送作家業をほぼほぼ休ませていただき、育児休暇的なものを取らせていただきました。あの1年間は、まだ息子も0歳から1歳。日々の変化についていくのが必死という感じでした。

 生後半年から、妻が仕事に復帰しました。基本は週に1、2回の現場。その時は息子と2人きり。父親と生後半年の子供を2人きりにすることって、母親としては勇気のいることだとは思いますが、そういう状況ができたことで、0歳の子供と僕の間で「友情」のようなものが育まれていきました。息子が6カ月くらいの時と1歳の時くらいに、妻がどうしても5日間の海外ロケに行かなければいけませんでした。妻は行くことに悩んでいましたが、妊活中から「待ってくれているスタッフ」がいたので、僕は背中を押しました。

 妻が数日間いない時には、妻のお母さんが助けに来てくれましたが、どうしてもいられない時は息子と2人です。夜中に全然寝てくれず、息子をベッドに寝かせようとすると目を覚まし、抱いたまま僕がソファに座ろうとしても泣き叫ぶ。結局、朝まで抱いたまま僕は立ち尽くしたわけですが、腰が爆発しそうな中、息子が僕の腕の中で熟睡しながら、僕のおっぱいをTシャツの上から吸ってるのを見て、泣きそうになりました。

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僕だけじゃなく、息子だって大変なんだな