鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
この記事の写真をすべて見る

 放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、偶然の出会いについてつづります。

【写真】ナイティナインの2人との番組も偶然がなければ…

*  *  *

 生きていると世の中にはたくさんの偶然がありますよね。

 僕はいろんな偶然に恵まれている方です。以前、イスラエルに旅したときに、嘆きの壁の近くを歩いていました。日本人観光客は誰もいませんでした。その中で「おさむさん」と声が聞こえたので、幻覚かな?と思いながら振り向いたら、東京FMで仕事している人が、たまたま仕事で来ていたんです。驚きました。日本人にまったく会わなかったのに、会ったのが知り合いだなんて。

 僕の人生で一番の偶然。今から25年ほど前、芸人の「よゐこ」と出会いました。ラジオ局「ニッポン放送」の人に誘われて、当時、若手で人気が出始めた頃の2人と出会い、オールナイトニッポンの特番を1回やることになりました。よゐことは年が近く、読んでる漫画とかも一緒で、仲良くなりました。人見知りだった彼らが東京で出会って仲良くなるスタッフは珍しかったようです。

 放送前日、よゐこと一緒に、ニッポン放送で、ラジオコントを収録したりしていました。僕らが入った会議室に、警備から電話がかかってきました。警備の方が「フジテレビの片岡飛鳥さんがお見えです」と。そのころフジテレビの「とぶくすり」という番組を作っていたのがフジテレビの飛鳥さんで、よゐこも出演していました。片岡飛鳥さんは、その日、ナインティナインに、これから始まる「とぶくすり」の続編の話をしに来たのです。

 警備員さんはナイナイのいる会議室とよゐこの会議室を間違えて電話してきた。その電話を僕が受けた。そして、ナイナイが前の仕事の都合でまだ入れてなかった。なので、よゐこのいる楽屋でお待ちいただくことになったんです。そのときに飛鳥さんが、僕とよゐこの話している姿を見て、「同世代でよゐことこんな風に話す人も珍しい」と、僕をその番組に誘ってくれて、そこから「めちゃイケ」につながっていきます。

著者プロフィールを見る
鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

鈴木おさむの記事一覧はこちら
次のページ
和歌山の閑散としたおみやげ屋で出会ったのは…