Q2:フェイスシールドをつけて遊ぶ時もディスタンス?

坂本:フェイスシールドは不要。距離を厳密にとるデメリットもある

 フェイスシールドは、感染者の飛沫(ひまつ)が顔にかかるリスクが高くない状況では、医療者も使いません。子どもが使うと転倒や熱中症のリスクがあり不要です。

 遊びは子どもの発達にとって欠かせない大切なもの。ソーシャルディスタンスのために遊びを犠牲にするデメリットも考えてください。子ども同士の感染リスクが低いことを考えれば、遊びを過度に制限するより、遊んだ後の手洗いを徹底した方がいいと思います。

 おもちゃや遊具など、小さな子がなめる可能性があるものは消毒しましょう。ただ、教科書など本に関してはアメリカ疾病対策センター(CDC)も毎回やる必要はないとしています。

 小学校以上であれば、共用するものをなめたりはしませんから、消毒は過度な負担にならない範囲で。むしろ手洗いを徹底しましょう。

Q3:病院での感染が心配。予防接種は少し先にしたい

坂本:予防接種は延期しないで

 新型コロナウイルス感染症より、子どもが重症化しやすい感染症があります。適切な時期に接種すればリスクを減らせます。

(編集部・石臥薫子、小長光哲郎)

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小長光哲郎

小長光哲郎

ライター/AERA編集部 1966年、福岡県北九州市生まれ。月刊誌などの編集者を経て、2019年よりAERA編集部

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