9月からは、政府と東京都、組織委が中心となって大会のコロナ対策を議論します。3、4カ月の期間をかけて対策を決定する予定ですが、すでにシミュレーションも考えています。

 大会経費は基本的には東京都と組織委が負担することになっていますが、大会延期に伴う追加費用をどうするかは課題です。ですが、コロナ対策は人間の命と健康の問題です。コロナ対策で必要となる費用については、政府が対応することも求めていきたい。

「withコロナ」の時代に向けて、日本で五輪・パラリンピックを開催することにはたくさんの意義があります。年齢や障害の有無に関係なく便利な生活を享受できるユニバーサルデザイン社会、誰もが長生きを楽しめる健康長寿の国、芸術やスポーツが人々の生活を豊かにするソフトパワーの日本。そういったレガシー(遺産)を残すために、東京大会の成功は欠かせません。私は1年後の開催に向けて全力を尽くします。

(構成/本誌・西岡千史)

週刊朝日  2020年7月31日号

暮らしとモノ班 for promotion
大谷翔平選手の好感度の高さに企業もメロメロ!どんな企業と契約している?