ヒカキンさんは10年以上YouTubeで活躍していますが、多くの紆余曲折があり、その度に動画を進化させています。彼の最新の動画と1年前、2年前、など過去の動画は大きく異なっています。ヒカキンさんは当初、同じ20歳前後の人々をターゲットとしてビートボックスを披露する動画をアップしていました。その後、ターゲットを子供にシフトさせ、商品紹介などもコミカルに、子供たちにウケるようにキャラクターを変化させています。

 さらに、ターゲットの年齢層を中学生前後にあげる調整をし、キャラクターも以前の「健全なお兄さん」に加えて、「お金を使うYouTuber」の側面も添加して企画の幅を広げました。この辺りの変化は実に巧みですが、これは本人の努力と才能と研究によるものです。

 細かい分析は書きませんが、動画の中の視聴者が気づかない細かな部分も絶えず進化させています。だから、「いつ見ても面白い動画」を提供し続け、視聴者を飽きさせることがないため、YouTubeの絶対的な王者として君臨し人気者で居続けることができるのです。

 一発屋や一時的な人気で終わるYouTuberは、この変化がありません。再生回数や人気が落ちてしまったYouTuberは、1年前の動画と同じことをしています。本来、ターゲット層の視聴者から「懐かしい」というワードが出てはいけないのです。

 企業や商品やサービスでも同じですが、一度人気になったとしても、絶えず時代に合わせて変化し続けなければ生き残れません。消費者の趣向や時代の流れは変わります。10年や20年前とは何もかもが変化しています。インターーネットの世界では特に流れが早いので、YouTubeでは3カ月、1年前の動画は別物になっています。トレンドも変わり、ターゲットの趣向も年齢も、世の中の雰囲気や流れも変わり続けます。この「変化に適応して進化する」ことが生き残る上で重要なことです。

 ジャニーズ事務所も、ジャニーさんが成し遂げた偉大な功績と、絶対的な知名度や人気があります。この資産を引き継ぎつつ、新たな試みをして「変化して進化」しなければ全ては過去のものとなってしまいます。現在のジャニーズ事務所は、まさに正念場とも呼べる状況だと思います。

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