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 先日の手越祐也さんに続き、TOKIOの長瀬智也さんも、ジャニーズ事務所を退所しました。

 ここ5年間で、ジャニーズ事務所から、元SMAPの稲垣五郎さん、香取慎吾さん、草なぎ剛さん、中居正広さん、関ジャニ∞の渋谷すばるさん、錦戸亮さんが退所しています。他にも、トラブルや病気などの理由で有名な方々も何人か退所しています。

 昨年に亡くなられたジャニー喜多川さんは偉大な人物で、男性アイドルのプロデュースの才能にあふれた方だったと思います。とはいえ彼と同じような偉業を成し遂げるのは至難の業です。なぜなら、才能は引き継ぐことができないからです。ジャニーさんはある種の天才で、ジャニーさん以外の人物が彼と同じことをしようとしても、どうしても劣化したものとなってしまいます。そのため、ジャニーズ事務所は後継の人々で、新しい試みを続ける必要があると思います。

 ジャニーズ事務所から、多くの方々が退所するのも、企業にとっては一種の代謝ともいえます。新しい経営陣や新しい試みをする中で、離れていく方々もいます。円満な退所やトラブルの末の退所など、会社を去る人々には様々な事情がありますが、人が入れ替わるのは良いことです。どの業界でも仕事でも、変化を続けなければ生き残れません。YouTubeもサービス開始から15年がたっています。人気のYouTuberとして何年も残る方々は進化を続けています。

 実は、人気になることよりも人気を維持する方が難しいのがYouTubeです。突発的なヒットや一時的な人気となるYouTuberはいますが、何年も人気で居続けるYouTuberはごく一部です。一発屋で終わる人と継続して人気者で居続けるYouTuberの違いは、時代や視聴者の趣向に合わせて、動画や企画やキャラクターを変化させているかどうかです。一度人気になったからといって、そのままのことをやり続けていても、視聴者に飽きられ、チャンネルは衰退してしまいます。新しい試み、新しいことを取り入れる必要があります。

 わかりやすい例として、皆さんもご存知のヒカキンさんを挙げます。彼は2006年にYouTubeでチャンネルを開設し、2010年にヒット動画を出してから、今でもずっと人気者のまま活躍しています。彼が「マリオの曲のビートボックスをする青年」という一発屋で終わらずに、いまでは「日本のYouTuberの代表的な存在」として君臨する理由は、時代や視聴者に合わせて動画の企画や編集やキャラクターを変化させてきたからです。

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