小沢:9月16日の首相指名後、すぐに国会を閉じて25日に再召集、冒頭解散という流れもささやかれています。ですから、僕は一日も早く新党を立ち上げて、党の体制づくりをしなければならないと思っているんです。選挙の候補者選びから候補者調整まで、3日や4日でできる話ではないですから。

田原:総選挙に向けて、自民党の中から消費税を争点にするという話も聞こえてくる。共産党は減税、国民民主党も減税。枝野(幸男・立憲民主党代表)さんも減税に言及した。

小沢:新党では必ず進言します。言わなければ勝てませんし、自民党に先を越されてはなりません。われわれの主張としては、減税に経済条項を導入することです。景気が悪くなったら税率を下げることができ、景気がよくなれば上げてもいいとする柔軟性を持った条項です。自民党も5%にするかは別にして、必ず言ってくるでしょう。

田原:税金と言えば、安倍政権には桜を見る会の疑惑が残っている。安倍首相が後援会関係者をどんどん招待したのは税金の私物化ではないか、と。

小沢:自分の後援会を招待するなんて、総理として非常識。見識がなさすぎます。

田原:疑惑はまだまだある。森友問題では決裁文書を改ざんした。あれは内閣人事局が国家公務員の人事を握ったことによる弊害ではないか。

小沢:人事局そのものが悪いとは思っていません。官僚機構の中から人事が上がってきて、それがおかしい、あるいは政策と反するような人事であれば、人事局で修正すればいい。問題は権限を乱用して、好きな人物ばかりを集めたことです。権力者が恣意(しい)的に使おうとすれば、官僚はその顔色をうかがうようになります。

田原:そして特大のスキャンダルは、前法務大臣の河井克行氏とその妻・案里氏の金のバラマキだ。あんなものは田中角栄以前の話。参議院の広島選挙区は自民党の溝手顕正氏と野党1人で安定していたのに、溝手氏が数年前に安倍首相を「過去の人」と批判したことで、あんなやつは落とそうということになった。そして、河井氏はゴマすりのために案里氏を出した。

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