林:大学は同志社で、ミスキャンパスにも選ばれたんでしょう?
宇垣:それもめちゃくちゃ運がよくて。当日来た人数からすると、私は絶対にミスになんかなれなかったんですが、事前にインターネットで票を入れてもらうことができて、それでいろいろな方に応援していただいた結果なんです。
林:ミスキャンパスになって女子アナになるというのは、王道のような気がします。何かで読みましたけど、新幹線じゃなくて夜行バスで東京に来てたんですって?
宇垣:就活中の関西の学生はだいたいそうですよ。新幹線、高いですもん。しかも、アナウンサー試験って8次面接ぐらいまであって、ほとんど毎週のように東京に行ってたので、毎回新幹線代は難しくて。就活の面接の交通費を親に出してもらうわけにもいかないので、自分のバイト代で来てました。大学時代は京料理屋さんでバイトしていて。
林:へぇー。関西のローカル局は受けなかったんですか。
宇垣:受けなかったです。私は出身が神戸で、大学が京都なので、今度は東京に行こうと思っていました。新たな場所に移りたいという気持ちもあって。最初にあった試験がTBSで、受けたら受かったので、それ以外は受けなかったです。「決まった! ヨッシャ、これで終わり!」みたいな(笑)。東京まで出てくるのも大変だし、その次の試験まで2カ月ぐらいあったので、気持ちが切れちゃって。
林:もしキー局に落ちても、アナウンサーにしがみついてローカル局に行くとかいう選択肢はなかったんですね。
宇垣:そのつもりはなかったですね。これがダメだったらアナウンサーに向いてないんだろうから、報道局の記者か、もしくは出版社か、何かしら伝える仕事に就きたいなと思ってました。
林:キー局のアナウンサーになるって、宝くじに当たるようなもんですよね、倍率からいって。
宇垣:ほんとに運がよくて、1千倍とか言ってたかな。3千人受けて3人受かったので。
林:ひぇ~! 周りもびっくりでしたか。