食べ物のおいしい季節は、何かと健康が気がかり。新型コロナウイルスの感染拡大で例年とは事情が異なるものの、この機に歩いてみようとする人もいるかもしれない。男性なら時速7キロ、女性なら時速6キロを目安にした「ファストウォーキング」。つまり“はや歩き”は足への負担も少なく、ランニングと同程度の効果が得られる「究極の歩き方」として、専門家も勧めている。
こうした「究極の歩き方」に向けて重要になるのは、足の状態に合ったシューズ選びだ。
東京・銀座にあるアシックスの専門店「ASICS Runwalk GINZA(アシックスランウォークギンザ)」を訪ねた。
店に備えられた3次元足形計測機は、レーザー光線を当てて足の長さや足囲、かかと幅(かかとを後ろから見たときの横幅)など、あらゆる角度から足を測る。その結果を踏まえ、専門スタッフがそれぞれに合ったシューズを提案してくれるサービスだ。入店から計測、結果説明までは30~40分ほどで、予約は不要。
記者(30代女性)も実際に計測してもらった。店頭で用意された靴下に履き替え、立った状態のまま計測機に片足ずつ足を入れる。静かに待つこと約10分、両足の詳細なデータがプリントアウトされてきた。
結果を見て驚いた。足のサイズはこれまで30年間、左右ともに「24.5センチ」と思い込んでいたが、「足長」(一番長い指先からかかとまで)の数字を見ると、右足が24.03センチ、左足が23.87センチ。かかと幅は右足が61.8ミリ、左足が63.8ミリで、こちらも左右で異なっていることを知った。
これまでの靴選びがいかに“感覚頼り”だったかを思い知らされた。
「3次元計測を行うことで、足の長さや幅を正確に把握できます。単に数字だけでなく、お客様ご自身の歩き方に関してもヒアリングをしたうえで、その方に合った靴や中敷き選びができるようになるのはメリットです」(同社広報室長の大橋寿康さん)
ちなみに、同社独自の3次元足形計測サービスは今年10月、「顧客との価値協創実現」という点が評価され、日本生産性本部サービス産業生産性協議会から日本サービス大賞優秀賞を受賞した。