料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「小松菜と牛肉の簡単すき焼き風」。
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気がつけば、今年も残すところあとわずかになりました。慌ただしい日々の中、簡単に作れるすき焼き風のお鍋はいかがでしょう。すき焼きといっても上等なお肉やあれこれ材料は必要ありません。牛肉の切り落としと旬の小松菜さえあればおいしくできるんですよ。
まず牛肉をポリ袋に入れ、サラダ油を加えて軽くもみます。安いお肉は脂が少ないので、加熱すると硬くなりがち。油でもむとやわらかくなるんです。10分ほど置いたら袋から肉を取り出し、熱した鍋(またはフライパン)で炒めます。ある程度、肉に火が通ったら、ざく切りにした小松菜を加えて強火で炒めてください。小松菜はシャキシャキと歯応えが残る程度に仕上げましょう。
調味料は割り下を作らなくても、めんつゆの素に水、砂糖を混ぜ合わせれば簡単です。これを鍋の上から回しかけ、ひと煮立ちしたらできあがり。鍋ごとテーブルに出し、熱いうちに溶き卵にくぐらせてお召し上がりください。手軽にちょっと贅沢気分が味わえますよ。
(構成/沖村かなみ)
■小松菜と牛肉の簡単すき焼き風
【材料】材料(2人分) 小松菜1束、牛肉の切り落とし250g、めんつゆの素60ml、水30ml、砂糖大さじ1と1/2、サラダ油大さじ1、卵2個
【作り方】(1)牛肉の切り落としをポリ袋に入れ、サラダ油を加えて軽くもんで全体になじませ、10分ほど置く。小松菜はざく切りにする。(2)鍋で牛肉を炒め、小松菜を加えて強火で炒める。めんつゆの素と水、砂糖を混ぜ合わせて回しかけ、ひと煮立ちしたら火を止める。(3)溶き卵につけて食べる。
【ワンポイントアドバイス】安価な牛肉もポリ袋に入れ、サラダ油でもんで10分ほど置くとやわらかくなる。めんつゆの素、水、砂糖を混ぜ合わせて回しかけ、ひと煮立ちしたら完成。
※週刊朝日 2020年12月11日号