写真はイメージです(C)朝日新聞社
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AERAの表紙にもNiziUが登場
AERAの表紙にもNiziUが登場

 今月にデビューしたばかりのガールズグループ・NiziUが爆発的な人気を呼んでいる。11月16日、デビュー前のグループでは前代未聞のNHK紅白歌合戦初出場が発表された。

【写真】AERAの表紙にもNiziUが登場

 だが、その実力に偽りはない。12月2日にデビューシングル「Step and a step」をリリース。9人のハイレベルな歌唱力とダンスで、ミュージックビデオは公開初日に1千万再生回数を突破した。

 NiziUは同世代の10代後半~20代前半の年齢層から強い支持を集める一方で、中高年の40~50代のファンも多い。

 その秘密はオーディションの様子を放送したオーディション番組「虹のかけ橋」(日本テレビ系)にあった。日本のソニー・ミュージックと韓国の芸能事務所JYPが共同開催したオーディション「Nizi Project」に、1万人以上が参加。日米10カ所で地域予選、4泊5日の東京合宿、半年間の韓国合宿を経てデビューする少女たちが決まる物語に視聴者は心を突き動かされた。

 参加した女性たちには、それぞれストーリーがある。合格したメンバー全員が最初から歌、ダンスが群を抜いてうまかったわけではない。マユカは努力ではい上がった象徴的なメンバーだ。地域オーディション最終選考ではその場で合格を言い渡されず、デビューメンバーで唯一、「保留」からのスタート。4泊5日の東京合宿でも、ダンスレベルは26人中21位、ボーカルレベルは24位。スター性審査でも優秀なパフォーマンスを見せた参加者に与えられるNiziキューブを獲得できずに終わっている。

 だが、崖っぷちでもあきらめなかった。東京合宿で最後のミッションとなるSHOWCASEで、プロデューサーのJ.Y.Parkがその場でマユカの資料を見返すほどの秀逸なパフォーマンスを見せる。ダンス、ボーカル、スター性が認められて三つのキューブを一気に獲得。大逆転で韓国合宿行きを決める。さらに韓国でも加速度的に成長した表現力で輝きはさらに増し、デビューを決めた。

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J.Y.Parkは日本語も堪能