


料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「食パンで簡単タルト・タタン」。
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日本でもおなじみのフランス生まれの焼き菓子「タルト・タタン」。「タルト生地を作るのは難しい」「自宅にオーブンがない」という方でも鍋で手軽に作れるタルト・タタン風デザートをご紹介します。
リンゴはもし手に入れば、酸味のある紅玉がおすすめです。まず4等分にし、芯とヘタを取って5ミリ厚に切ります。リンゴはバラバラにせず、切った状態でそのまま置いてください。
次にバターを小さく切って鍋にちりばめ、グラニュー糖を全体に振り入れます。その上に、先ほどのリンゴを崩さないようにのせてください。こうすると最後に食パンの上に盛り付けやすく、しかもきれいに仕上がります。
リンゴを鍋に並べたらフタをして、焦げないようにとろ火~弱火で煮てください。しばらく煮て透明感が出たら、鍋をゆすってシロップをなじませて完成です。リンゴをトーストしたパンにのせ、ミントを添えてどうぞ。年末年始、手作りデザートでお客さまをおもてなしするのもいいですね。
(構成/沖村かなみ)
■食パンで簡単タルト・タタン
【材料】(2人分)リンゴ1個、無塩バター20g、グラニュー糖30g、食パン2枚、ミント少々
【作り方】(1)リンゴは皮ごと4等分に切り、芯とヘタを取り、5mm厚に切る。(2)鍋に細かく切ったバター(10g)とグラニュー糖を全面に広げて入れる。(1)のリンゴを切った形を崩さないよう上にのせ、フタをしてとろ火~弱火で10分ほど煮る。(3)リンゴに透明感が出たら、フタをはずして鍋をゆすって、全体にシロップをなじませてから火を止める。(4)フライパンにバター(10g)を熱し、縦半分に切った食パンの両面を焼く。(5)皿に(4)のパンをのせ、上にリンゴを並べ、ミントを飾る。
【ワンポイントアドバイス】リンゴは切った形を崩さずそのまま鍋に入れると、あとで盛り付けやすい。リンゴに透明感が出たら、鍋をゆすってリンゴの上面にもシロップをなじませる。
※週刊朝日 2020年12月18日号