あちこち売り場を見ながら、次に来たのが海苔売り場。
「韓国海苔はお土産としても人気なんですけど、すごくかさばるんですよね。なので私は最近、お土産にするときには海苔を細かくしてふりかけ状にしたこっちの商品をよく買っています。かさばらないのでおすすめですよ」と、ユラさんが売り場の隅にある商品を紹介してくれる。
これはいいことを聞いた。ぜひ韓国土産に買って帰りたい。お土産には値段も大切だ。さっそくチャットで聞いてみる。「これはいくらですか?」。「二つで500円ぐらいですね」とユラさん。ふむふむ、お手ごろでいい感じ。それにしても、値段についてばかり聞いているので、お金にうるさい人だと思われたかしら。まあ、顔も見られていないし、気にしなくてもいいか。人の目を気にせず率直に質問できるのも、オンラインのいいところかもしれない。
その後も1羽丸ごとの鶏肉が並ぶ肉売り場や、圧巻の品ぞろえのキムチ売り場、韓国焼酎が充実した酒売り場などを見て回った。オンラインとはいえ、普段見慣れない商品が並ぶ異国のスーパーをめぐるのは、やはり楽しい。ユラさんがおいしいキムチのメーカー名や、買いやすいペットボトルの韓国焼酎などを紹介してくれて、買い物の参考にもなった。ただ悲しいのは、それを買いに行けるのがいつになるのか、まったくめどがつかないことか。
最終的に参加者は30人に増えていた。途中参加の人も少なくなかったようだ。試しにのぞいてみて、楽しそうなら見続ける、という気軽な使い方ができるのも、定額ならではだ。
この2日後の土曜の11時には、「絶対食べたいハワイの大人気グルメfromオアフ」というプランが予定されていた。我が家にとって、家族で行きたい旅行先ナンバー1がハワイだ。これも必見だ。休日の自宅リビングでPCを開いて参加する。
今回のロコは、2児の母でハワイ在住歴2年のEmamaさん。あらかじめ撮影してある動画を流しながら、現在のワイキキの様子を紹介してくれる。見覚えのある繁華街やショッピング施設だが、ほとんど人の姿が見えない。コロナでハワイの観光業も大打撃のようだ。そんな中でも新規開店の飲食店はあるらしく、Emamaさんがおすすめのお店やメニューを教えてくれる。必死に店名や場所をノートにメモする記者。……次に行けるときまでに、ちゃんとお店が残っていてくれるといいなあ。
落ち着いて旅行できる日が来るまで、しばらくはオンライン海外旅行で旅先の情報を収集するというのもいいかもしれない。いつかやってくるその日までは、家でオンライン海外旅行(と韓国ドラマ)を楽しみながら、旅行への気持ちを高めておくことにしよう。
(文/白井裕子)