動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい猫(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、ブータン・パロの「瞑想する猫」です。
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世界一着陸が難しいと言われるブータン唯一の国際空港パロ。その標高約2300mの谷間の町に、寺院で暮らす甘えん坊のプク(1歳メス)がいた。
お坊さんがお経を唱え終わると、膝に乗るプク。祭壇から漂う線香の煙と、差し込む光を浴びながら共に瞑想にふける。
実は昨日、プクがいなくなってしまい、お坊さんはとても心配して捜しまわった。今朝になりプクが戻ると、何も言わず包み込むように抱きしめた。ごめんなさい、と言わんばかりにお坊さんに寄り添うプクだった。
デジタル岩合
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※週刊朝日 2020年12月25日号