巨人・井上温大 (c)朝日新聞社
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 すっかりシーズンオフに入ったプロ野球だが、来年の開幕が待ち遠しいファンも多いはずだ。特に関心度が高いのがチームに新しい風を吹き込む若手選手ではないだろうか。2020年も高卒3年目の平良海馬(西武)が大車輪の活躍を見せて、見事新人王に輝いた。そこで今回は2021年のブレイク候補となる若手選手について、期待度の大きさからランキング形式で紹介したいと思う。前回のパ・リーグ編に続いて、今回はセ・リーグ編をお届けする。なお基準としては2021年のルーキー以外で新人王の資格がある選手とした。

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5位:石垣雅海(中日:5年目)

2020年一軍成績:25試合4安打1本塁打1打点0盗塁 打率.121
2020年二軍成績:40試合51安打5本塁打21打点1盗塁 打率.372

 根尾昂、石橋康太、石川昂弥、岡林勇希など高卒の楽しみな野手が多い中日だが、彼らよりも一足早く一軍定着の期待がかかるのが石垣だ。とにかく豪快なフルスイングは高校時代からの大きな特長で、プロ入り2年目のフレッシュオールスターでバックスクリーンへの一発を放ちMVPにも輝いている。課題と言われていた確実性もアップし、今年は一軍でもプロ初ホームランを放った。チームの外野陣はライトの平田良介が年々成績を落としており、センターの大島洋平以外は流動的な状況だけに、一気にレギュラー奪取するようなスタートダッシュを見せたいところだ。

4位:井上温大(巨人:2年目)

2020年一軍成績:出場なし
2020年二軍成績:9試合1勝1敗0セーブ 防御率4.80

 今年は高卒2年目の戸郷翔征がブレイクした巨人だが、その戸郷に続く存在として期待がかかるのが同じ高卒の井上だ。夏場までは体作りの日々が続いたが、シーズン終盤にはかけて確実に成長。オフに行われたフェニックスリーグでは先発した全3試合で好投を見せ、一躍その名をあげた。高校時代から美しいと形容したくなるバランスの良いしなやかなフォームで、サウスポーらしいボールの角度が持ち味。菅野智之のメジャー移籍が濃厚なだけに、キャンプ、オープン戦でアピールして、開幕ローテーション争いに加わりたいところだ。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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