ポスティングシステムによるメジャー移籍を目指していた巨人・菅野智之投手は、日本時間1月8日午前7時の交渉期限までにメジャー球団と契約合意に至らず、巨人残留が決まった。
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この移籍交渉期限まで、日米のメディアで様々な情報が流れた。特に注目されたのが米国スポーツサイト「ジ・アスレチックス」のケン・ローゼンタール記者の記事だった。
菅野側は2019年1月にポスティングシステムを利用した当時西武の菊池雄星がマリナーズと結んだ4年5600万ドル(約58億円)の契約条件と同等以上の待遇を求めていると報道。また、
「ヨミウリ・ジャイアンツに戻る可能性も残っている。情報源によると、ジャイアンツは彼に4年契約に3回のオプトアウト(契約を破棄して他球団とも交渉できる権利)がついたオファーを提示した。しかしながら、MLB(大リーグ機構)の球団はそれよりも高額のオファーを出している」
と記していた。
メジャー移籍するかと思われたが、菅野は残留という結論を下した。巨人のスポーツ紙担当記者はこう話す。
「メジャーは学生時代からの夢だったので、条件が低かったという理由だけで断ったわけではないと思います。それより、コロナ禍という状況が大きく影響したと思います。米国は日本より新型コロナウイルスの感染拡大が深刻です。昨季のメジャー公式戦は60試合に短縮され、今年も先行きが不透明です。巨人ならセ・リーグ3連覇という目標があり、予定通り開催されるなら東京五輪でエースとして期待されます。ポスティングシステムを申請してメジャー球団の評価を聞きたいというのは純粋な気持ちだったと思いますが、今年は絶対に行くと決断したわけではないように感じます。新型コロナウイルスで世界が一変する以前だったら迷いなく移籍していたでしょう」
では、実際にメジャーのスカウトはどのような評価だったのだろうか。登板試合を何度も視察した米国のスカウトはこう分析する。