さっそく食材を買い込んで、ソロバーにGo!……と思ったのだが、この時期、持ち込みするバーベキュー場は、どこも休業中だ。バーベキューグリルもちっちゃいことだし、家の小さな庭でソロバーをやることに。

 敷地内の庭なら基本的にバーベキューは違法ではないが、「火事と間違って通報する人がいるので、事前に日時を申告してくれると助かります」と消防署。お忙しいところすみません。ソロバー、やらせてもらいます!

 ところが……。小さいから楽勝だと思ったのに、関係ないみたいで。やっぱりグリルになかなか火がつかない。いつもこうした面倒なことを頼む夫も「ソロだから食べにこないで」ときつく言ってあるので頼みにくいし。気が遠くなるほど息を吹いて酸素を送ること約20分。ようやく炭が赤く燃えてきた。そうして汗と涙でできたバーベキューが、マズいはずがないわけで。好きなことを好きなだけ。ソロ活ってたいへ……いや、楽しい!(ライター・福光恵)

AERA 2021年3月8日号