阪神地方の初春の風物詩、「イカナゴのくぎ煮」の季節がやってきました。甘辛いタレがからんだ絶妙の食感は、個人的には「ご飯のお供ナンバー1」の称号を冠しています。ご飯を何杯もおかわりしてしまう、悪魔のおいしさです。
今年は昨年に比べてイカナゴが豊漁のようですので、去年より頻繁に「イカナゴのくぎ煮」を楽しめそうです。
イカナゴと言えば、筆者は「くぎ煮」になっている、大きくても3~4センチ程度のものしか見たことはないのですが、実は1年で10センチ、3~4年たつと20センチ程度にまで成長する、スズキ目イカナゴ科という分類名がある、“立派な”魚なんです。
イカナゴの語源については諸説あるようですが、「何の魚の子」を意味する「如何な子」を語源とする説が有力なようです。それなら漢字で書くと「如何子魚」かと思いきや、「玉筋魚」と書きます。玉のように群れている、筋のような魚であることに由来するようです。いろいろとややこしいですね。
先日、今年初めての「くぎ煮」を食べながら、小さい魚について考えていました。
先ほど書いた通り、イカナゴは成魚になると10センチ以上になるので、決して小さくはありません。次に思いついたのは「シラス」ですが、これもカタクチイワシなどイワシ類の稚魚で、成魚になると10センチ以上になります。
成魚になっても小さい魚と言えば「メダカ」でしょうか。メダカは、成魚になっても3~4センチ程度ですので、かなり小さい部類ですね。
でも、世界にはメダカよりはるかに小さい魚がいるんです。
それは、インドネシアのスマトラ島に生息する「ドワーフ・フェアリー・ミノー」という魚です。日本語にすると「ドワーフ」が「小人」で、「フェアリー」が「妖精」、「ミノー」が「小魚」ですので、「小人のような妖精っぽい小魚」といった意味でしょうか?この名称もかなりややこしいですが…
ギネス世界記録にも登録されているその魚の大きさは、成魚になっても8ミリ程度とのこと。