新型コロナウイルスの感染拡大の中、計6千人近い受験生が東大・京大の合格を勝ち取った。どんな人たちがどう乗り切ったのか。本誌では合格者にアンケートを実施。今回は東大文系の結果を紹介する。
【一覧表】東大合格者が才能を認める有名人 2位イチロー、1位は?
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文系合格者の4割近い448人から回答があった。次のような質問をした。
「新型コロナの流行は受験勉強にどういった影響を与えたか」
「受験勉強はどのように乗り切ったか」
「社会人になってから必要だと思うものは何か」「最も才能を認める有名人は誰か」
「入試で女子枠を作ること、女子の入学者が多い学校推薦型選抜・特色入試の定員を増やすことに賛成か反対か」
まずはコロナ禍が受験勉強にどう影響したか見ていこう。昨年3月に休校期間が設けられるなど、高校生、浪人生とも例年とは違う受験期を過ごしたからだ。
「特に影響はなかった」が42%で最多。「良い影響を与えた」は34%、「悪い影響を与えた」は23%だった。
悪い影響が少ない結果となったが、「受験勉強をどのように乗り切ったか」(記述回答)を見ると理由がうかがえる。「自由にできる時間が増え、むしろコロナの混乱はプラスに影響した」(宇都宮、文一)など、休校期間を活用して勉強したという回答が多かった。
コロナ禍を乗り切るための工夫も垣間見られた。「友達とZoomなどを使いオンラインで一緒に勉強をした」(札幌南、文二)、「スタディプラスなどの勉強時間記録アプリを用いてモチベーションを保った」(県立浦和、文二)などオンライン会議システムやSNS、アプリを使って勉強した人が多数いた。
そのほか、「授業が減った分、自分で考えて勉強計画を立て、勉強法で迷走しなかった」(海城、文一)、「息抜きの時間を大切にし、一日の勉強の計画を立て着実にこなした」(神戸女学院、文二)といった計画的な勉強を心がけたという回答も多く見られた。
合格したのはどんな人か。社会人になってから「自家用車」「持ち家」「高級時計」「高い地位」「高収入」「飲みニケーション」が、それぞれ「必要」か「必要ではない」か、もしくは「どちらでもない」かを尋ねた。