宮口氏は当初、夫と離婚し、3人の子育てと仕事を両立させるシングルマザーを大きなセールスポイントとしていた。だが、先週発売の週刊誌で、6月に結婚する婚約者がいると「白無垢」姿の写真が出され「角隠し」と報じられた。
「最初から婚約者がいると話してくれたらよかった。シングルマザーと言っていたのにだまされた気がする」
宮口氏を支援する女性はムッとした表情で話す。その後、宮口氏の演説からシングルマザーのフレーズが消えたという。
報道された婚約者は、ある地方自治体の元市議で30歳代のイケメンだ。
現在は、広島県選出の国会議員の秘書でもある。
「角隠し報道の後、宮口氏支援の方にいろいろ聞かれました。反響は大きく、世論調査の数字が後退した一因だと思う。婚約者の秘書はこの選挙も手伝っている。2人で素直に結婚予定とって言ったほうが変な目でみられなかったと思うが…。広島市内では宮口氏がリードしているのでこのまま逃げ切りたい」(野党系の地方議員)
一方、宮口氏を猛追する西田氏は演説で「政治への信頼回復」と懸命に訴える。応援でマイクを握った自民党広島県連会長の岸田文雄元外相は
「おかしなことをするから再選挙に」と河井夫妻の問題を回避する発言が続く。
影で支える夫妻にカネをもらった自民党の県議や市議たちは「被買収」としていつ刑事処分が決まってもおかしくない、宙ぶらりん状態だ。河井夫妻からカネをもらったことを法廷で認めた県議はいう。
「カネもらったことは事実だが、ワシらも動けば確実に票がとれる。接戦じゃけぇ、動かねばと思うが、自民党から『カネもらった者は何もするな』とお達しがでている。だから、何もせん。寝とるよ」
もう一つ、激戦となっているのは名古屋市長選だ。4期目を狙う現職の河村たかし市長に、自民党の名古屋市議だった横井利明氏が離党して挑んでいる。横井氏には自民党だけではなく、公明党、立憲民主党、共産党まで「反河村」で支援しているため、大激戦となっているのだ。