ただ、厚労省によると昨年10月末時点で、電話・オンライン診療に対応している医療機関は15%にとどまる。厚労省のホームページには対応病院の一覧が掲載されている。また、病院を紹介してくれるオンライン診療サービス会社を利用する方法もある。

 記者はその一つ「カラダメディカ」(本社・東京都)の「CARADAオンライン診療」を使い、オンライン診療を受けてみた。ホームページから住所、氏名、年齢などの個人情報を入力して準備完了だ。

 代表の菅原誠太郎さんは聖マリアンナ医科大学病院の救命救急センターに勤務する医師でもある。

「オンライン診療に慣れていない患者さんがほとんどなので、医師と相談しながら普段の診療にオンライン診療を入れていくことを勧めています」と菅原さん。

 高血圧が心配な筆者は、専門医がいる南毛利内科(神奈川県厚木市)を選び、最初に病院に行って内山順造院長に対面で診察をしてもらった。

「一度対面診療をすると、その人となりがわかって、その後の診療がスムーズになります」と内山院長。高血圧が原因と思われる症状などについて問診を受けた後、採血などの検査を受けた。オンライン診療の手順や方針などを聞き、病院を後にした。

 その後、冒頭のようなスマートフォンによる診療を受けたのだった。

「オンラインとはいえ診療なので、その意識はしっかりもってほしいですね」と内山院長。

 お薬手帳や直近の健康診断の結果など、自分の医療情報を整理しておくと、医師は多くの情報を得られて、より診察がしやすくなるそうだ。

 オンライン診療に加えて、ITを活用した医療サービスをするところも増えている。手首につけて脈拍などを記録するスマートウォッチを始め、さまざまなヘルスケアデバイスのデータを集めて、役立てる仕組みだ。

 18年にスタートした疾患管理システム「YaDoc(ヤードック)」を運営するインテグリティ・ヘルスケアの執行役員・宮田晋次さんはこう話す。

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