そうしたなか、兵庫県内の公立保育園の男性保育士Aさん(34)は昨年2月、同じ市内の仲間の男性保育士と一緒に、市に「要望書」を提出した。(1)男性用トイレ、更衣室、シャワー室の設置、(2)職場への男性保育士の複数配置、(3)乳児クラスの担当、などを市に求めた。
Aさんの市では、男性保育士が乳児クラスを担当するケースは少ない。0歳児に至っては皆無。この点を市は、「男性保育士に0歳、1歳児をもたせない決まりはない」と答えたというが、Aさんは、保護者との衝突やトラブルを避け「保身」に走る園の意思が働いているのではないかという。
「いまのような場当たり的な対応では何も解決しない。男性保育士はこれからもっと増えていきます。そのために、オムツ替えやシャワーなど、女子園児へのかかわり方をマニュアルなどで明文化してほしい」(Aさん)
※AERA 2013年6月17日号