今大会、終わってみれば、石島/白鳥組は失セット0の完全試合を達成。決勝戦後、「3日間は休みをもらいたい」と安堵した表情を浮かべていた石島に、兼ねてから口にしていた心のコントロールの結末を聞いた。

「コーチからも自分の中にいいビーストと悪いビーストがいると言われる。それは野獣的なもので、悪いほうにまわってしまうこともあるので、しっかりコントロールするように、と言われてきた。自分でもそれは感じていて、この1カ月間はそういう心持ちでシフトしてきた。試合中、白鳥さんからもそうやって声をかけてもらい、しっかりできてきたと思う。それは今回、たまたまできた、というものではない。これからも今大会のような心持ちで戦いたい」

 自分に打ち勝った末、夢を手にした石島雄介。その物語はまだまだ続く。東京2020では世界に打ち勝つ姿が見られるか。さらなる成長に期待したい。(文・吉田亜衣)

●吉田亜衣/1976年生まれ。埼玉県出身。ビーチバレースタイル編集長、ライター。バレーボール専門誌の編集 (1998年~2007年)を経て、2009年に日本で唯一のビーチバレーボール専門誌「ビーチバレースタイル」を創刊。オリンピック、世界選手権を始め、ビーチバレーのトップシーンを取材し続け、国内ではジュニアから一般の現場まで足を運ぶ。2021年5月、ビーチバレースタイルWEBサイトをリニューアル。動画、写真、インタビュー、速報ニュースなど中心に報道を行っている。ビーチバレースタイルサイト bvstyle.net