元東京都知事で作家の猪瀬直樹氏(撮影/工藤隆太郎)
元東京都知事で作家の猪瀬直樹氏(撮影/工藤隆太郎)
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 元東京都知事で作家の猪瀬直樹氏が26日に自身のツイッターを更新。東京五輪の開催に反対する人たちを「愚か」と表現したことに、批判の声が殺到する事態になっている。

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 猪瀬氏は、「東京五輪開催反対を言う人たちは、五輪が始まると日本選手の活躍が気になって仕方ない、と気持ちが変化したことに気づくだろう。でもそれはごくふつうの健全な感情で少しも後ろめたいものではない」と綴った上で、「僕が言いたいのは、自分の意識の深層に想い致すことなく、軽薄に意見らしきものを述べる愚かしさだ」と綴った。

 ネット上では、猪瀬氏に対して「言行不一致」の指摘がでている。東京都の副知事を務めていた12年7月に「誤解する人がいるので言う。2020東京五輪は神宮の国立競技場を改築するがほとんど40年前の五輪施設をそのまま使うので世界一カネのかからない五輪なのです」とツイートしたが、現在は削除されて閲覧できない状況になっている。

 コメント欄には「意識の深層にある『やっべ、コンパクト五輪ツイート消しとかんと…』に想い致すことなく軽薄に人々を侮蔑することのほうが愚かしいです。反対する根拠は山のようにあり、何より命・健康を優先するからこそです。五輪競技自体を好きか嫌いか楽しめるか否かなど問題ではない。そういう観点こそ軽薄だ」、「世界一金のかからない五輪とかいっていた元知事さんはtweet消したようですが、そのことについてご自身の意識の深層になにか想うことはないのですか?」などの書き込みがなされた。

 一般紙の社会部記者は猪瀬氏についてこう語る。

「自分が東京都知事の時に東京五輪を誘致したので、開催への思いが強いのでしょう。ただ、この人が『上から目線』であることは今に始まったことではない。今回の発言も特に驚きはないですね。11年の原発事故の時もそうでした。あの時は主婦を蔑視するようなツイートで炎上しました。他にもイスラム圏の人を不快にするような誤解を招く発言をしたり…本質は変わっていないなと感じます」

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