11年3月に発生した福島の原発事故の影響で、関東地方で水道水や母乳から放射線が検出され、乳児を持つ母親等の不安が高まっていたことがメディアで報じられた。すると猪瀬氏は「仕事をしない専業主婦は、パートでもなんでも仕事をして社会人になってください。数値の意味がわかるようになるしかありませんから。不確かな気分で子どもを不安にさせてはいけません」とツイート。この発言が働いていない女性に対する差別発言という批判が高まると、21日に「乳児をもつ親の気持ちはわかります。放射線は見えない。でもいまは有事です。原発に近い住民、避難所の人たちは見通しがなく苦しい。東京は違う。浄水場の客観的な数値を行動指針にしてほしい。考えて行動している主婦や仕事に就きたくてもつけない主婦を非難したつもりはありません」と弁明した。

 都庁に勤める男性は今回の五輪開催を論じたツイートについて、「猪瀬さんらしいなと思いました」と話す。

「気を遣って発言できる人ではないですね。ストレートに自分の意見を言うから誤解されることが多い。今回の『五輪開催反対は愚か』という発言も批判されていますが、反省していないと思う。むしろ、『何が悪いの?』という感じでしょう」

 自身の考えを主張することは否定されるべきではないが、言行不一致と指摘されるようでは説得力がなくなる。猪瀬氏は今回の批判に対してどう対応するだろうか。(牧忠則)