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FIBAランキング42位のバスケット男子日本代表が7月18日の国際強化試合で同7位のフランス代表と対戦し、81-75で撃破した試合は大きなインパクトを与えた。
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NBAプレイヤー5人を擁する格上のフランスだったが、一歩もひるまない。前半を46-30と16点をリードすると、後半はフランスの猛攻を受けて1点差まで迫られたが、逆転を許さずそのまま逃げ切った。八村塁(ワシントン・ウィザーズ)が両チーム最多の19得点、渡邊雄太(トロント・ラプターズ)が18得点とNBAを主戦場にする両選手がチームを引っ張り、比江島慎(宇都宮ブレックス)も3ポイント2本を含む15得点と勝利に大きく貢献した。
リオデジャネイロ五輪に出場できなかった5年前から劇的に強くなっている。16年6月28日、五輪最終予選前の練習試合・フランス戦で一時30点差をつけられるなど一方的な展開で、74-91と完敗を喫した。
「まさかフランスに5年後勝つなんて、あの時は想像もできなかった。攻撃陣を牽引する八村、渡邊だけでなく、比江島、ギャビン・エドワーズ(千葉ジェッツ)、馬場雄大(メルボルン・ユナイテッド)、金丸晃輔(島根スサノオマジック)と質の高い選手がそろっています。ただ五輪本大会の1次リーグは、世界ランキング2位スペイン、4位アルゼンチンと同組です。エースのルカ・ドンチッチ擁するスロベニアも強敵です。日本はポイントガードの活躍が勝敗のカギを握ると思います」(スポーツ紙バスケット担当記者)
強力な日本代表のメンバーで、懸念されているのがポイントガードだ。スタメンの最有力候補は田中大貴(アルバルク東京)だが、チームではシューティングフォワードを担い、ポイントガードが本職ではない。
16年のリオ五輪出場をかけた世界最終予選で、身長192cm、体重93kgと恵まれた体格とディフェンス力を買われてポイントガードにコンバートされたが、最終的に12人のエントリーメンバーから外れた。チームではピック&ロールから攻撃の起点となることが多く、パス、シュート、ディフェンスと全てが高水準。ただ、スピードに欠けるため攻撃が停滞する場面も。田中の成長が日本代表のポイントになるだろう。