4大大会主催者が出場停止の可能性に言及する事態にもなったが、その後大坂は全仏を棄権し、うつ状態であることを告白。テニス界全体を巻き込む大きな騒動になった。
「コート以外で目立つことが増え始めた。私生活も華やかになり交友関係もどんどん変わっていった。結果が出ていたので周囲が強く言えなかったのだろう。ストレスを抱えていたのもわかるが選んだ方法が悪かった。(4大大会)主催者側から締め出されるとは本人も予期していなかったはず。さすがに落ち込んで反省したらしいので良い方向へ向かって欲しい」(国内マネジメント会社関係者)
グランドスラムで勝利して以降は世間への露出が一気に増し、コート内外での言動が大きな影響力を持ち始めた。しかし現在はそれがマイナスに作用しており現状を変える必要性がある。今後もプロアスリートとしてやって行くために東京五輪は重要な場所。結果とともに品格を世界中にアピールする絶好のチャンスでもある。
「テニス界の慣習を守っていれば問題ない。自己主張の強さなどは賛否両論あるが、(米国では)好きな人も多いので人気はある。当面はスポンサーや取材の需要は減らないだろうし、それはスポーツ・イラストレイテッドの表紙が象徴しています。多少のセルフコントロールをすれば今後も大成功するはず。もともとテニスの実力はずば抜けていますからね」(在米スポーツライター)
22日発売の米スポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」(スポイラ)では、五輪開幕に合わせたかのように、水着姿で表紙を飾った。
また、昨日行われた五輪の開会式では聖火の最終点火者を務め、話題となった。各メディアの報道によると、開閉会式のエグゼクティブプロデューサーを務める日置貴之氏は、「日本を代表するアスリート。いろいろなメッセージを出していて最もふさわしい。絶対的な彼女の価値というところを最優先に考えた」と大坂を最終点火者に選んだ理由を述べている。ここ最近は一つ一つの言動に賛否が巻き起こるが、米国で権威のあるスポーツ誌の表紙を飾り、聖火の最終点火者に選ばれたことは、大坂の持つ影響力にポジティブな見方があるのを物語っている。