東京五輪の開会式(7月23日)で聖火ランナーの最終点火者を務めた、テニス女子シングルスで出場する大坂なおみ。大坂は24日に自身のツイッターを更新し、「間違いなく、私がこれまでに経験したことのない最高に名誉なことです」と感動の思いを伝えた上で、「今の気持ちを表す言葉はありませんが、今は感謝でいっぱいです」と綴った。
 

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 女子テニス世界ランキング2位の大坂は25日に登場、金メダルの有力候補として期待される。ただ、心配されるのは精神状態だ。衝撃を呼んだのが5月の全仏オープンで棄権した際の「告白」だった。

 大坂は5月30日の同大会で1回戦勝利後、記者会見を拒否し、1万5000ドル(約165万円)の罰金を科せられた。さらに、すべての四大大会主催者から連名で「(今後も記者会見に応じない場合は)全仏の失格、他の四大大会出場停止などにもつながりかねない」と警告を受けると、2回戦を棄権することを自身のツイッターで発表した。

 大坂はツイッターの中で、「大会、ほかの選手、私の健康のためにも棄権が最良の選択だと思う。大会を邪魔する要因になりたくはない」と全仏オープンを棄権する理由を明かした。

 さらに、「オフィシャルな場所で話すのが元々得意なタイプではなく、世界中のメディアを前に話すことに大きな不安を抱えるようになっていた」と18年の全米オープンで四大大会初優勝してから鬱病の症状に悩まされていたことを告白。世界中から大きな反響を呼んだ。

 6月下旬から7月上旬まで開催されたウィンブルドン選手権を欠場し、東京五輪への出場も不透明な状況だったが、6日にマネジメント会社を通じて思いをつづったコメントを発表した。

「私にとって、自身のメンタルヘルスの状態を告白するのは、とても勇気のいることでした。この問題には、これからも向き合い続けていかなければならないと思っています。ウィンブルドンは欠場させていただきました。東京五輪は出場します。なぜなら、日本は私が生まれた国であり、大切な母国だからです。日本での思い出はたくさんあり、私の生き方や考え方に影響しています。今回、日本代表として五輪に出場できることに誇りを持っております」

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