「奥原は豊富な運動量と軽いフットワークを武器に長いラリー戦を得意にする。相手の足が止まったところで得点を重ねて圧倒する。山口はセンスが天才的です。トリッキーな動きで相手の動きを予測した上で裏を欠く強打でポイントを取り、難しいシャトルも簡単に打ち返す。以前は体力が課題でしたが、今は長時間の試合でも足をきっちり動かす。どちらが勝っても不思議ではありあせん」

 両者の対戦成績は奥原が11勝に対し、山口が8勝。しかし、対戦成績の内訳を見ると、リオ五輪までは奥原が6連勝、それ以降では5勝8敗と負け越している。各対戦でほぼ互角の勝負を演じており、実力は拮抗している。

 東京五輪で奥原、山口が順当に勝ち進めば準々決勝で対戦する。互いを尊敬し、ライバルとして負けられない特別な存在だ。激闘を制した勝者が日本人シングルス初の金メダル獲得を快挙することを祈るばかりだ。(牧忠則)

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