日本代表のゲームプランは、当然ながらドンチッチを抑えることに限る。身長201cmの司令塔に誰をマッチメイクさせるのか?ここは、相手のサイズに関わらず粘り強いディフェンスが評価されている渡邊をドンチッチに任せることも一案。いずれにしても「ストップ・ザ・ドンチッチ」がスロベニア戦のテーマになる。
8月1日のグループ最終戦でぶつかるのは世界ランク4位のアルゼンチンだ。ラスベガスで開催された4カ国対抗のウォームアップシリーズでは、オーストラリア、ナイジェリア、アメリカ相手に全敗しパワーランキングでは8位となっているが、もちろん侮って良い相手ではない。ベテランのルイス・スコラは健在だし、デンバー・ナゲッツのファクンド・カンパッソら現役NBAプレーヤーもいる。
実は日本代表は一昨年8月にさいたまスーパーアリーナで開催された国際親善試合でアルゼンチンと対戦している。この時は八村が23得点、馬場が17得点したものの93対108で敗戦。スコラには20得点されゴール下を支配された。
そしてスコラ以上に警戒すべきなのがニコラス・ブルッシーノだ。マーベリックスとアトランタ・ホークスに在籍したこともあるこのスモールフォワードは、実は日本代表が敗れた国際親善試合でチームトップの21得点、7リバウンドと攻守に渡ってチームを牽引している。スコラはもちろん、ブルッシーノをどう封じ込めるのかもこの一戦のポイントとなるだろう。
フランス代表を撃破するなど「ビッグ3」が合流し、そのレベルが日増しにアップしている日本代表は果たして世界を驚かすことができるのか?お待ちかねのティップオフはまもなくだ。(文/田村一人)