「首位にいるので関西地方は阪神一色なのは変わらない。しかし全国的に見るとすべてが大谷になっている。佐藤輝明(阪神)などのニュースターも生まれたが話題になったのは開幕当初だけ。NPB担当としては悔しい気持ちもある」(関西地区スポーツ新聞デスク)

「大谷選手だけに突出して報道しておりますけども、野球は、本来は何度も申し上げますようにチーム対チームで戦うゲームでございますので、そういった報道が果たして良いのかなと」(徳光和夫/7月10日ニッポン放送「徳光和夫とくモリ!歌謡サタデー」)

 NPBが大谷に注目を独り占めにされていることに関して、歯ぎしりをしているのはNPBやマスコミ関係者だけではない。グラブ、バット、スパイクなど選手が使用する用具担当メーカーも同様だ。大谷はアシックス社と用具のアドバイザリースタッフ契約を結んでおり、活躍によって知名度が高まるのは同社のみとなっているからだ。

「選手のサポートなど考えると用具契約は国内選手が中心になる。NPBが盛り上がれば露出、宣伝効果も高くなるので、アマチュア選手も興味を持ってくれる。現在は野球人口減少によって各社間でパイの奪い合いが熾烈を極めている。そんな中、大谷の活躍でNPBに注目が集まらず、アシックス社の一人勝ち状態になりそうです」(野球メーカー関係者)

 コロナ禍で国内全体の雰囲気が暗い中、「二刀流」の活躍は明るい光だ。野球ファンのみでなく、多くの国民の関心をメジャーリーグへ向けさせている。ビジネスが絡んいる人にとっては「金のなる木」だ。しかし大谷の活躍が逆風になってしまったり、ジェラシーを感じる人が出始めているのも皮肉なことだ。

「状況は人それぞれだから気持ちはわかる。しかし大谷の活躍は野球界にとっては間違いなくプラス。だから侍ジャパンは最高のパフォーマンスで実力を見せつけ、金メダル獲得へ注力すること。日本人はオリンピックが大好きなので勝てば絶対に盛り上がる。自らの実力で世間の関心をNPBへ向けて欲しい」(関西地区スポーツ新聞デスク)

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金メダル獲得で注目を集められるか?