全国での新規感染者数は連日1万人を超す状況になっている。岡医師の勤める総合医療センターでも新型コロナの患者が増加。コロナ患者の増加に合わせ、今週から他の専門の医師に応援を頼み、症状の軽い患者について診てもらっている。重症者用のベッドはすでに満床状態だ。岡医師はこう語る。

「通常の医療体制であれば救える命が救えなくなる状態を医療崩壊だとするのであれば、すでにそれは始まりつつある。がんや脳卒中、外傷などを診ていた医師がコロナ対応せざるを得ないような状況になっている。コロナで重症化しても人工呼吸器があれば当院ではいまのところ9割は助かっているが、他の医療を提供しながら、これ以上の重症者を受け入れるのは限界だ。コロナ患者はもちろん、コロナ以外の患者でも本来助けられる命が助けられなくなってしまいます」

 政府の判断は適切なのか。結果が厳しく問われそうだ。

(文/AERA dot.編集部・吉崎洋夫)

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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