ペットはもはや大事な家族。読者とペットの愛おしい日常のひとコマをお届けします。今回の主役は、猫のハルオちゃん(8歳)です。
【写真】こんな姿見たことない! 枯れ葉をやさしく抱えて立ち上がる猫
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3年前、5歳の雄猫を保護施設から引き取った。私たち夫婦の年齢を考え、最後まで責任を持てる年齢の子を選んだのである。
ところがこの猫ハルオ(8歳)は、とんでもなくアクティブで外大好き猫だったのだ。
網戸どころか重い木の引き戸、観音開きの扉まで器用に開けて脱走するから油断も隙もない。
うちに来て2週間ほどたったころ、2階の窓からダイビングして出て行ってしまった。
まだ周辺の地理もわからないはずだ。これでは迷子にするために引き取ったようなものである。必死に捜した。
3日目、近くの駐車場で日なたぼっこしているハルオを見つけた。近づくと逃げるが、じっとしているとそれ以上は離れない。
「ハルちゃん、新しいおかあちゃんやで、覚えているやろ」。できるだけやさしく熱心に説得すること20分。知らない人が見たら随分怪しく見えただろう。猫が油断したころにだんだん射程内まで近づき、ムンズと前脚をつかんでキャリーバッグに押し込んだ。