(1)運動 散歩は早朝に20分。うちの犬チャイはグズでゆっくりしか歩けないので、一人でできるだけ歩幅を広げて早足で、を心がけている。

 ぼくの場合、60歳を過ぎてから毎日同じ時刻に自宅を出ているのに、乗ると決めた定刻の電車に間に合わないことが続いた。東京都荒川区にある自宅から駅までの距離は1キロメートル弱。それまで12分あれば十分だったのに、1分遅れ2分遅れ、MCIと診断されたころは16分以上もかかっていた。おまけにときどきつまずいたりする。

 認知症予防のトレーニング指導に長年携わっているトレーナーの本山輝幸さんに助言を請うと、

「年を取ると歩幅がだんだん狭くなってきます。前に出す足を1センチか2センチ遠くに放り出すようにして歩いてみてください。かかとから足が地面につく。すると認知症リスクも減るのです。散歩の習慣はお勧めですが、ダラダラ歩いていても予防効果はない。少し息が荒くなるくらいの早足で」

 と言われた。忠実に実践して少しスピードは戻った。

 筋トレは午前7時45分から15分。デイケアでのトレーニングなどとは別の本山メニューだ。床にヨガマットを敷いて腹筋と背筋を鍛える運動(10回ずつ)、それから曜日によって上半身(主に腕立て伏せ)と下半身(足を前後に開いて股関節を曲げ伸ばしするランジとスクワット)を交互に鍛える。もちろん、鍛える筋肉に意識を集中して「痛み」を感じるようにゆっくりやることが大切だ。15分でもゆっくりやると汗が噴き出てくる。

(2)料理 料理は朝と昼。炊飯器のスイッチを入れて玄米が炊き上がる30分の間に効率よく副菜を作る。野菜を中心に肉魚を組み合わせる。スーパーに材料を買い物に行くところから料理の段取りは始まる。難しい料理は無理なので便利な餃子など冷凍食品も活用している。時にはフライパンでやけどするなど失敗もあるが、自分で調理すれば楽しいし節約できる。少々まずい料理でも完食できる。

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