スケートボードの四十住さくら(中央)と開心那(左) (c)朝日新聞社
スケートボードの四十住さくら(中央)と開心那(左) (c)朝日新聞社
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 東京五輪で日本選手団は史上最多の金メダルを獲得し、スターが続々と生まれた。次の五輪はパリが舞台となる。主役は誰か。若手選手はもう3年後を見据えている。AERA 2021年8月16日-8月23日合併号の記事を紹介する。

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 今大会では、テニス女子シングルスの大坂なおみ(23)、バドミントン男子シングルスの桃田賢斗(26)、競泳男子400メートル個人メドレーの瀬戸大也(27)ら「主役」と期待された選手が早々と姿を消した。

 一方で、若手選手が台頭した。個人種目で金メダルを取った16人(8月4日現在)のうち、五輪初出場が13人と8割以上を占める。連覇は柔道男子73キロ級の大野将平(29)と08年北京五輪以来13年越しのソフトボールにとどまった。

 新星の中でも注目を集めたのは日本史上最年少金メダリスト、スケートボード女子ストリートの西矢椛(もみじ=13)だ。技術の高さはもちろんだが、驚くほど自然体だった。

 終始笑顔を絶やさず、競技会場でもカメラに向かってピースサインを送る。過去の五輪について「見たことないし、イメージもわかない」と言い、自国開催の五輪の印象を尋ねられると「ほかの試合と変わらない」とあっさり。勝負の場面でも気負うことなく、自らの力を出し切れる強さがあった。

 次回五輪は16歳で迎える。

「世界で知らない人がいないくらい有名になりたい。パリ五輪にも出て優勝したいです」

 女子ストリートでは中山楓奈(ふうな=16)が銅メダル、西村碧莉(あおり=20)が8位入賞のほか、女子パークでも四十住(よそずみ)さくら(19)が金メダル、夏季五輪史上最年少の日本代表・開心那(ひらきここな=12)が銀メダル、岡本碧優(みすぐ=15)が4位入賞。スケートボード女子は3年後も日本勢が表彰台を席巻する可能性が十分にある。

 若き王者が誕生し、世代交代の象徴となったのが体操男子だ。12年ロンドン五輪から個人総合で2連覇し、4回目の五輪は肩の痛みなどを考慮して鉄棒に専念した内村航平(32)がまさかの落下で予選落ち。橋本大輝(20)が個人総合で予選を首位通過すると、内村は言った。

「新世代のスターが生まれた。僕はもう主役じゃない」

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