「ネットかどこかで江ノ島電鉄さんは近所に謝ったという情報を目にしましたが、全然そんなこともなかった。迷惑だったので、今後はないといいんですけど」(同)

 別の近所の男性も「江ノ電は何もしてくれない。今度同じようなことがあったら、警察を呼ぼうかと思っている」と話した。

 江ノ島電鉄の広報担当者に話を聞いてみた。「(8月5日夜に起きた)事象については把握しています」という。

「ただ、列車の運行を妨害するようなことはなかったですし、特段弊社で何か対応するといったことはないです。(ツイッターで拡散されている)トラブルが起きた場所は道路ですので、道路管理者である自治体や警察などの範疇であるかなと認識しています。私共は、言ってしまえば第三者。道路を使用している者の一つに過ぎないので、私共が何かを下すといったことは特段ないです。ただ、駅など弊社の施設管理権の及ぶ範囲で危ない行為が見られる場合は、今後も毅然とした対応をしていく」

 江ノ電は鉄道ファンからの人気も高い。以前からマナーは問題になっていたのだろうか。

「観光路線ですので、写真を撮る方は日ごろから多い。ただ、大きな問題になったことはないです。(ホームの)黄色い線の外側で撮っているといった方には注意をしていますが、運行が妨害されたといったことはありません」

 運営側にとっては、「運行が妨害されるかどうか」「施設管理権の及ぶ範囲かどうか」が対応のポイントのようだ。近所の人たちが悩まされていた撮り鉄たちの騒音についても、自治体や警察に一任する意向なのだろうか。

「正直に申し上げて、なかなか難しいところですけれどね。私共も直接被害を被ったといったことではないので、とにかく今後も鉄道ファンの方にはマナーを守って楽しんでいただきたいとしか言いようがないです。施設管理権の及ぶ範囲内で、駅に張り紙をするといった啓発は継続してさせていただきますが、公道に張り紙をするわけにはいきませんですからね…」

次のページ
試運転は非公表なのに、なぜ人が集まったのか