中学受験を考えるご家庭では親がどこまでサポートするべきか悩みどころ。ここでは中学受験から高校、大学受験まで役立つノウハウをまとめた書籍『親がやるべき受験サポート』から、中学受験カウンセラーの安浪京子さんによる受験のための親の心構え、やるべきことについて紹介します。
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わが子の勉強に親が関心を持っているかどうかを見分けるのは簡単です。それは、「今、子どもが何を勉強しているかを把握している」です。
指導でうかがうと、親の反応は2つに分かれます。「今週の通過算、ちょっと苦戦していたみたいです」「いよいよ電流が始まりました」など、具体的な単元名が出てくるご家庭。「また平均点以下でした」「相変わらず算数がダメでした」というご家庭。
どちらが成績を伸ばしやすいかといえば、もちろん前者です。なぜなら、漠然と「算数ができない」と思ってやみくもに勉強するのと、苦手単元を把握して取り組むのとでは学習効果が全く異なるからです。
■テキストを見る前に全体のカリキュラムを見る
とはいえ、4~6 年で勉強する4 教科の主な単元だけを挙げても相当な量になります。親がテキストを見ても「どの単元かさっぱりわからない」ということも当然あります。そこで使えるのが「カリキュラム」です。
塾では新年度にカリキュラムが必ず配られます。そのカリキュラムには必ず目を通し、「この一年でこういうことを勉強するのね」と大枠だけでも親がつかんでほしいと思います。きっと「こんなに色々なことを勉強するんだ」と驚かれるのではないでしょうか。
そして、できればテキストにも目を通し、レベルと量をざっと把握しましょう。それをせずして「いつまで宿題やってるの!」「どうしてこんな点しか取れないの!」と言うのは、さすがに無責任です。
■サポートする内容を具体的にイメージする
「これだけの量をどうすれば回せるかな」「歴史は自分でできそうだけど、地理は手伝ってあげないとな」と親が目星をつけておくことで、生活リズムを見直す、塾の質問教室を活用する頻度、外注の検討など、具体的なプランが浮かびます。