野村総研の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは、「規制緩和やデジタル化などの構造改革を進めていけるかが重要」だと話す。

「安倍政権の継承を訴えていた菅首相が代われば、『安倍色』は一段と弱まり、積極的な財政出動や金融緩和策頼みの姿勢が修正される可能性がある。長い目で見ればプラスですが、目先は財政の引き締めや円高につながるとして、ネガティブに受け止められてしまうかもしれません。そこで持続的な成長に向け、いかに構造改革を進められるかがカギになる。ただ現状では、どの候補も、構造改革への本気度は見えてこない」

 今より良くなる、と初めは思う。菅政権が船出したときも期待はした。長引くコロナ禍で多くの事業者が苦境にあえぐなか、新政権に課せられた責任は重い。(本誌・池田正史)

週刊朝日  2021年9月17日号に加筆

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