

テレビ朝日が「石破氏、河野氏支援を検討、不出馬で調整」という独自ニュースを報じたのは9月6日のこと。それから3日たっても、石破茂元幹事長は自民党総裁選の出馬について態度を明らかにしていない。そんな中、石破氏が顧問を務める石破派(水月会)の広報委員長を務める平将明衆院議員は、総裁選で河野太郎行政改革相の支持を公表した。なぜ、このタイミングで公然と「河野氏支持」を明言したのか。その思いを平氏に聞いた。
* * *
「9月5日に石破さんに電話して、『今回の総裁選は河野太郎さんを応援します。水月会の広報委員長を辞めさせてください』と伝えました。石破さんからは『あんたと河野さんは古い付き合いだからしょうがないわな』と了解をもらいました。石破さんはショックだったかもしれないですし、私としても苦しくて重い選択でした」
平氏は“河野氏支持”を石破氏に伝えたときの様子をこう語る。平氏は派閥の広報委員長を務めており、いわば石破派の「幹部」といえる立場だ。石破氏と電話をした翌日の6日、平氏は“けじめ”として、石破派の代表世話人を務めている鴨下一郎衆院議員に広報委員長の辞表を提出したという。
「現在、辞表は鴨下さん預かりになっています。これまで石破さんは4回総裁選に出馬し、そのうちの3回を私は支援してきました。ただ、今回は以前のように熱く(派閥で)一丸となって戦う気持ちが薄れてしまった」
平氏がこのような思いに至ったのはなぜなのか。きっかけは、2019年9月に平氏が安倍晋三内閣で内閣府副大臣に任命され、各省庁を横断する任務に就いたことだったという。
「IT政策や防災、サイバーセキュリティーなどを担当する副大臣を1年間務めました。台風被害やコロナ対策など、政府の対応が不十分だったところもありましたが、それはデジタル化の遅れが大きいと実感しました。そこで、昨年6月に当時の菅義偉官房長官のところへ行き、私の問題意識を進言しました。その後の総裁選で菅候補が明言したこともあり、わずか1年でデジタル庁が発足した。コロナ対応を含めて、すごいスピードで世界は進化していますし、国防、外交、経済、格差是正などすべての分野でデジタル化という点でしっかりと政策を見ないと判断を見誤るなという思いを強くしました」(同)