一方、日本同様に欧州組を多く抱えるオーストラリアは、今予選の第1戦で中国を3対0で一蹴し、第2戦はベトナムに1対0勝利。通算108試合50得点を誇る日本の天敵FWケーヒルは引退し、選手個々を見るとややスケールダウンした感があるが、フィジカルの強さは健在だ。過去の通算対戦成績は、日本の9勝9分7敗で2011年以降は4勝3分で負けなし。だが4勝のうち3試合は1点差勝利で、7試合中5試合で失点している。そして問題が移動と時差。第3戦から中4日の間に、日本はサウジアラビアから時差6時間の移動を強いられるが、オーストラリアは第3戦のオマーン戦をシドニーで戦っており、日本との時差は1時間。日本はホームでありながら、ハンデを背負った状態でキックオフを迎えることになる。

 そもそも、森保ジャパンがこの9月の2試合で期待を抱かせる戦いをしていれば、意気揚々と10月シリーズに迎えた。だが、結果は課題ばかりが目立って不安が増大した。MF久保建英の力強いパフォーマンスは10月の戦いでも楽しみだが、その久保と周囲の連携がイマイチで、特に大迫とは噛み合っていないシーンが目立つ。数々の課題と問題を抱えながら今後、どこまでチーム全体として高い連動性を見せられるか。アジア全体のサッカーレベルが向上している中で、日本が“強さ”を見せられるか。実力差の近いチームとの試合になればなるほど、試合中の修正力、監督の選手交代術が重要になってくるが、果たして、その力があるのか。勝負の10月で連敗、あるいは勝点1で終えるようなことがあれば、一気にカタール行きに黄信号が灯ることになる。

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