「墓場の画廊」のイベント「DVZ50」の展示と外観((c)永井豪/ダイナミック企画)。右端の人物は画廊代表の佐山有史さん
「墓場の画廊」のイベント「DVZ50」の展示と外観((c)永井豪/ダイナミック企画)。右端の人物は画廊代表の佐山有史さん

 ヴォーカリストとして、ステージの上からそのすごさを目の当たりにしたこともある。

「その後、僕もアニソンのイベントに出させていただく機会も出てきたのですが、そこで共演した“アニキ”こと水木一郎さんが歌うときの盛り上がりといったら! コロナの前には僕らと同じような世代のおじさんおばさんが、ホールが揺れるぐらいの大合唱でした」(大槻さん)

 また、特に「マジンガーZ」は、日本の「おもちゃ」界にも大きな影響を与えた。精密でズッシリ重い「超合金」と、プラスチック製の巨大な玩具シリーズ「ジャンボマシンダー」という、二つのメガヒットシリーズを世に出したのだ。氷川さんがこう語る。

「放映当初のスポンサーで、『とびだすえほん』を大ヒットさせた出版社の万創が途中でつぶれてしまうんです。しかし同じくスポンサーだった当時のバンダイの子会社ポピーが、シャンプー容器と同じプラスチック素材で作った『ジャンボマシンダー』を大ヒットさせます。当時は、マジンガーZとデビルマンが共演する映画『マジンガーZ対デビルマン』が公開されたり、マジンガーが空を自由に飛べるような追加パーツ『ジェットスクランダー』が登場したりするなど、作品の熱量がどんどん高まってくる時期でもありました。74年に入り、そんな熱気の中で登場したのが『超合金』です。ポピーはもともとミニカーを作っていた会社だったのですが、その素材と技術を活用して、重さと精密感という実感を持ったおもちゃを登場させた。これが大ヒット商品となりました」

 こうして、70年代前半の子供たちの心を鷲づかみにした両作品は、その後もリメイク作などが作られ続け、あらゆる世代、そして国境を超えて根強い人気を誇っている。

 東京・中野ブロードウェイにあるギャラリーでショップの「墓場の画廊」でも、両作品の50周年を記念したイベント企画「DVZ50リターンズ」が11月12日から開催されている。

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