「今さら僕が新しいものを作らなくてもいいんじゃないかと思ってしまった時期もありました。でも、ここ3年くらいで急に自信が出てきた。最新の技術を駆使して、自分が作りたいものを作れば自然と現代に通用するものができるんじゃないかと。そんなことを言い続けて、ここ半年くらいほったらかしにしてしまっているんだけど(笑)。でも近いうちに必ずやります」

 筆者は2015年以来、インタビューやイベント共演を通して何度か会ってきたが、たしかに今のタケカワさんからは最もエネルギーのみなぎりを感じる。

 約1時間、「銀河鉄道999」の主人公、星野鉄郎を彷彿させるような輝く瞳でインタビューに応じてくれたタケカワさん。音楽にかけるその情熱や純粋さは、ビートルズに憧れた少年時代から少しも変わっていないのだろう。「The Galaxy Express 999 will take you o‌n a Journey……(銀河鉄道999が君を旅へと連れて行ってくれるよ)」。タケカワさんとゴダイゴの音楽の旅は、いつまでも終わるところを知らない。(中将タカノリ)

週刊朝日  2021年9月24日号

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